toby_Nakamichi’s blog

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DCD-1650AZの修理(その2)

DCD-1650AZの修理(その1)の続きです。

前回はドナー+小基板(動作品)の組み合わせで動作し、ドナー+小基板(ドナー)の組み合わせでは動作しないということから小基板が悪いという事が判ったところまででした。

小基板とピックアップのフォトダイオードの部分の回路をイメージで図示するとこんな感じです。
あくまでイメージであり、略しています。



この増幅はオペアンプで行っています。実線の囲いは同一パッケージで、OP262という型番です。

east_bredさんからの情報では、サービスでの修理における交換部品に「小基板の8ピン」があるということでした。該当の画像を確認したところパッケージ形状(TTSOP-8)から、このOP262が該当します。

上記の出力端であるコネクタで波形を確認してみました。



やはり何も出力されていませんでした。出力4系統全て。。。(汗)
ということでこのオペアンプが黒ということになります。

さて動作品のオペアンプはどうでしょうか。確認してみます。



ドナーとは違う型番のオペアンプが使われています。
ロゴマークから、メーカーはアナログ・デバイセズですね。
型番は、書いていないですが、チップ部品によくあるメーカ内の略号「H8A」とあります。
メーカーのサイトでH8Aを検索するとAD8058であることが判明しました。

でもなぜ、OP262では無いのでしょうか。

双方のカタログを確認してみます。


電源電圧は単電源5Vですから、どちらも問題ないですが、気になるのは差動入力です。
OP262の差動入力は0.6V、一方AD8058は4Vです。交流的には0.6Vは超えないと思いますが、電源が+5V時の出力は1Vから4Vの範囲ですから0.6Vは超える可能性があるのではないでしょうか。通常のオペアンプは差動入力はVSまではいける場合が多いから設計時にスペックを見落としたのでしょうか。まさかね。。。


その3に続きます。