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SP-4Sの気になる~気になる

ナカミチの小型スピーカー「SP-4S」ですが、小さなボディに似合わず無理していると感じない低音と全体のバランスが気に入っているのですが、唯一気になっている点が女性ボーカルで少し篭った感じに聞こえる点でした。
(注)もちろん歌い手によって気になる、気にならない場合があります。

そこで、手を入れてみることにしましたが、闇雲に手をつけて、収束しないのは御免蒙りたいのでデータを取って進めることにしました。

データ取得とはスピーカーの周波数特性を取ることになるのですが、一口に周波数特性を取るといっても、本格的な測定は非常に高額になりますので、素人が手を出せる範囲、趣味レベルということでipadのアプリで「トオン社」の「fo-Kannon」を使うことにしました。

測定手順としては、CDPによりピンクノイズを再生し、アプリを起動して、マイクを測定点に向けるだけです。
厳密な測定ではなく、あくまでも簡易な測定ですから。。。


まず素の特性を測定しました。



見ると3.2KHz付近で落ち込みがあるのがわかります。ここが落ち込んでいるのが気になる部分なのかは、グライコを持っていないので、すぐに検証はできませんが、ここに辺りを付けて手を入れることにします。

続けて、このスピーカーは2WAYですから、別々に測定してみることにします。



続いてツイーターを測定します。



それぞれの特性を見て、ツイーター単体では4KHz付近での落ち込みは無く、ウーハーの4KHz付近のあばれが原因でしょうか。ウーハーはLによるハイカットはされずに直につながっています。Lの追加はコストアップとなりますから、特性を見て不要にしたと思われます。自分の方針としては、ツイーター側のネットワークで調整出来なければ、ウーハー側に手を入れることにします。

いきなり具体的な対策ですが。。。

・ツイーターのハイパス周波数を2KHz下げる
・ツイーターのアッテネータ抵抗を小さくして2dBレベルを上げる(若干高音不足と感じているので補足)

ことにしました。

修正後のツイーターの特性です。



目論見通りにローカットの周波数は下がったのですが、16KHz以降が落ちています。
追加したコンデンサが手持ちのケミコン(バイポーラ)とした為(高周波特性が悪い)と思われます。実験後にフィルムコンデンサにしないと。。。(汗)
注)200Hzからレベルが上がっているのは、環境ノイズによるものでツイーターから出ているわけではありません。

ウーハーも接続してトータルで測定してみます。



4KHz付近での落ち込みは無くなり良い感じです。-45dBを中心とすると、大体±5dB以内に入っている感じでしょうか。

その後、実際に問題が顕著となる女性ボーカルにて試聴しましたが、無事に問題の鼻づまりは解消していました。ただ、折角手を付けたのでウーハーもやってみた結果で最終としたいと思います。