本日はナカミチ600修理のその3、最終回です。
前回は切れた電球の交換まででした。
何しろ製造から40年以上経った古いセットで、回路はともかくメカが心配なので手を入れます。
メカ部を取り出して、リンク、シャフト、スピンドルなど可動部分は出来る限り分解・清掃後、グリス、オイルを使い分けて塗布・注油します。
動きが渋い、ギクシャクしていたのが軽くスムーズに動くようになりました。
VR、スイッチを接点洗浄剤で処置したところ、ほぼ気にならない程度に改善しましたので、サービスマニュアルに基いて調整していきましょう。
テープスピード、内臓トーン(400Hz)、メーター、MPXフィルタ、アジマス、バイアス発振部、録音レベル調整、バイアス調整と問題なく調整できました。
調整前の録音後にメーターが振り切れたのは録音レベル調整がずれていたためでした。
ところが、調整途中に気になった点がありました。
この画像をみて、気が付きましたか?
ケーブルの結束になんと、ビニタイが使われています。
初見で内部を見たときにコネクタが外れていましたね。恐らく、手を入れた方が結束バンド(チューブ)をカットした後、結束にビニタイを使われたのではと思われます。それも青と黒の2色使いで。。。(笑)
ビニタイは中心に導体である針金が使われています。接触事故が怖いので結束バンドに換装しました。
さて、調整が終ったので聴き慣れた音源で録音。
録音後、試聴します。
敢えて、ドルビー(B)はオフにしましたのですが、特に高音が物足りない等は感じられず普通に聞くことができました。40~18,000Hz±3dBのスペックは伊達ですは無いですね。