ただし、オーディオアナライザの測定値があっているとは限りません。なんといってもACボルトメーターもオーディオアナライザともにとっくに校正期限切れでしょうからね。(笑)
ということで、まずはオーディオアナライザ8903Bは合っているのか確認してみます。
基準となる信号源はIDKで校正されたナカミチのT-100を使います。(校正後1年未満)
T-100を1KHz、0dBにセット、8903Bに入力して測定してみました。
レベルは0.999Vと-0.1%です。このレベルを0dBにセットします。
続けてレベルを-20dBに下げて測定します。
測定値は-20.05dB、と-0.05dB。ということでT-100、8903Bとも精度は素人が使うには問題ないレベルですね。
調整したいKENWOODのVT-177のサービスマニュアルは入手できなかったのですが、兄弟機のVT-176のプリント基板の図と回路図が入手できました。
そこから、メーターゲイン調整VRの位置が判明。
このメーターゲインとメーターオフセットを調整して校正します。
ゲインとオフセット調整をイメージするためにグラフを描いてみました。
オフセットを調整ではプラスすると青のラインが赤ライン、マイナスすると灰のラインに移動します。同様にゲイン調整ではプラスすると青ラインは赤ライン、マイナスすると青ラインは灰ラインに移動します。
目標としては、1Vレンジで1Vと0.1Vの信号を入力し、ゲイン調整(傾き)、オフセット調整(原点)を調整して1Vと0.1Vの2値が合うように追い込みます。
調整後の1Vレンジのフルスケール(1V)と100mVのフルスケール(0.1V)の測定値です。これで納得できるレベルになりました。