toby_Nakamichi’s blog

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本日の作業(2021/12/20、ナカミチT-100)

 

本日の作業は先日入手したナカミチのオーディオアナライザT100のメンテです。

 

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現在の問題点である入力レベル切り替えスイッチ、メーターレンジ切り替えスイッチの接触不良の改善を実施しました。該当のスイッチ回路を含むユニットを取り出して、問題のスイッチを観察。このタイプのスイッチは分解すると破壊して元に戻らないと判断し、接点クリーナーをシャフト部に掛からないように注意して噴射してスイッチ切り替え操作を繰り返し。数度行ったところ、使用に問題ないレベルに改善したので、良しとします。

 

サービスマニュアルに従って調整作業に入ろうとしたした時に問題発生です。表示部が点いたり点かなかったりします。叩くと改善したりします。表示ユニットに接続しているコネクタをゆすったり、コネクタの基板側の半田も特に問題はありません。回路図を追っかけて、まずは電源部分から調査します。

 

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(画像は対処後のもの)

 

 

何と、プラズマ表示ユニットへの電源供給部にあるヒューズターミナルの片側がポロリと取れました。ここが経年劣化による屈曲部が脆くなり、接触不良が起きていたようです。

 

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(上は新品の同等品、下が劣化して折れたターミナル)

 

これで、表示部の不具合が解消しました。当然ですが、反対側のターミナルも新品に交換。

 

 

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サービスマニュアルに基づいて、各測定モード(レベル測定、ひずみ率測定、ワウフラッタ測定など)の調整し、測定結果がスペック内に収まることを確認しました。

また、外装に使われているビスは例によって、すべて新品に交換してます。この当時の製品はBS(真鍮)です。作業性を考慮してと思われますが、80年代以降の製品は鉄製のビスが使われてますね。当時は、作業性より磁性体を排する事に拘ったのかと想像します。

 

今回は、それほど酷使されていない筐体にキズがかなり少ない個体でしたので、予備機として大切に保管したいと思います。