本日の作業は先日入手したナカミチのカセットデッキ480のメンテナンスです。
事前情報では
・再生させるとすぐに停止する
ということでした。
動作させてみると早送り・巻き戻しは一応動作するものの、再生ボタンを押下するとすぐに止まります。
では、早速始めていきましょう。
ケーブルの結束に何となく違和感を感じます。手が入っているかもしれないですね。
メカのメンテナンスするためにメカユニットを取り出しました。
ゴム類をチェックすると、アイドラホイールはまだ弾力はあるものの表面の荒れが目立つので新品に交換します。
[左:新品ゴムホイール、右:交換前ゴムホイール]
続いてメカ駆動カムベルトを無条件で交換します。
[左:交換前ベルト、右:交換ベルト]
規定の標準ベルトは1.6mm角ベルトに対して、付いてたベルトはかなり太い角ベルトです。2mm以上ありそうですし、白色化してました。
ここで仮動作チェックします。
ピンチローラーが廻っていないです。最初はモーター不良かと思いましたが、ベルトが緩くてモーターのプーリーの回転が空回りしていたようです。
規定サイズは80mmのところが85mmのベルトを使っていますね。前オーナーが交換したと思われますが、一回りオーバーサイズでした。適正サイズのベルト交換後は正常動作することが出来ました。出来ることなら、オリジナルのゴムベルトのままにしておいて欲しかったですね。
メカ動作がOKになったので、他をチェックします。
メーター照明用ムギ球、右側が球切れしていたので交換。
作業中に発見したのは、カセットリッド内にLED照明が追加されています。私は基本的にオリジナルに拘るので撤去させてもらいました。配線・半田的にも問題がありましたしね。(ショートの可能性あり)
気になる点がクリアできましたので、サービスマニュアルに基づいて調整を行いました。オーディオアナライザのT-100でワウフラを測定したのですが、速度が違いすぎて測定できず(測定範囲外)。ということは3%以上差異があったようです。テープ速度を規定内に調整、ピークで0.1%、RMSでは0.06%とカタログスペックをクリアしましたので、走行系の問題はクリアすることが出来たようです。
今回の作業で交換したパーツ類です。
全作業が完了したので、最後に試聴タイム。