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Nakamichi TA-30 3台目


 
TA30を最初に手に入れた後、スペアとして2台目を入手しました。その個体は片CH音が出ないジャンクでした。修理後しばらく持っていたのですが、1号機がフルメンテのお陰で安定稼動してスペアの必要性が低いため手放しておりました。
 
TA-20ジャンクを2台入手して(1台はまだ修理中)弄り、回路図を眺めていると、やはりTA-30のスペアは必要だと考え、通算3台目となるTA-30のジャンクを入手しました。
 
この個体は電源投入時、CD入力からの試聴でゲインが小さくノイズが高いが、しばらく放置すると正常に出力されるというものでした。
 
症状確認後、他の入力でも同じ状態なのか確認するため、SGから1KHzの変調波を入力し、チューナー選択するとノイズはなく出力されます。チューナー以外のCD、TAPE1/2、VIDEO1/2の場合は全てレベル低い、ノイズ高いという症状が出ます。それと電源オンから突入電流防止用ディレイ時間が5秒以上掛かります。これも正常ではありません。
 
TAPEの録音出力をオーディオアナライザに接続すると、ひずみ率が高いということで入力セレクタが原因と推定しました。(入力からREC OUT間にあるアクティブデバイスはアナログスイッチしかない)入力セレクタである2回路4接点のアナログスイッチICの電源をチェックすると、+18Vは正常、-18Vは+0.7Vです。これでは、マイナス側の信号がクリップしてしまいます。
-18Vの電源をたどって行くと、TA30の特に高温になるレギュレータ部の基板(例によって軽い炭化状態)にヒビが入っていて、それによりパターンが切断されていました。
 

 
ジャンパ配線で補修し、動作確認をしたところ無事にノイズもなく、突入防止ディレイも正常値である1秒程度になりました。思ったより、症状も軽くて短時間で修理できました。今回はスペアとして保管することにします。
 
それにしても、なぜかTAシリーズは気になる存在です。正直、熱設計はギリギリで良い設計とは言い難いのですけど。出来の悪い○○ほど可愛いということでしょうか。。。