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本日の修理(Nakamichi CD-4)



先日の着弾の正解は「Nakamichi CD-4」、CDPでした。


ネットを調べたところ、直近2年間のオークションは6件ですから、レアなCDPなんです。


そのレアなCDPが本日の修理対象となります。





このCD-4は、Sの付かないMBシリーズと外観は良く似ていますが、あちらはミュージックバンクで7枚のトレイがあるのに対して、こちらはシングルディスク仕様です。

さてさて、こちらのCD-4の状態ですが、事前情報では電源が入らないという事です。

ヒューズを確認すると、切れていません。

最悪なケースの「トランス断線」が頭を過ぎりながら電源オン。

表示部は点灯しませんが、スピンドルモーターが一瞬廻ります。

トランス断線はなさそうで、一安心です。

表示されないので、電源供給部分に問題がありますね。

順番にチェックしていきましょう。

アナログ系の+12V、-12V共に正常。+5V、-5Vも正常でした。

では、デジタル系の+5Vは? 1Vありません。。。

デジタル用の+5Vはレギュレータである7805で作られているので、取り外します。

念のため、単体でチェックします。






レギュレータがお亡くなりになっております。

通常フの字型の保護回路が入っているので、単純な過電流で壊れるとは考えにくいです。

レギュレータを取り外した後に、出力先の抵抗値を測ってみましたが、ショートに近い抵抗値ではありませんでしたので、方針としては新しいレギュレータICに交換することにします。

取り外したレギュレータICを裏返して、気になることがありました。

ヒートシンクとレギュレータICとの接触面にシリコングリス、シリコンゴムシートなどが全くありません。これだと熱抵抗が大きく放熱効率が悪くなりますね。

出品者情報によると、出品直前まで動いていたそうですから、損失に見合う放熱がなされず寿命を縮めたのではと想像します。






新しいレギュレータICにシリコングリスを塗布して放熱器を取り付けた後、ハンダ付けして、出力電圧を測定します。






デジタル系+5Vが正常電圧になりましたので、通電して動作チェックします。

無事に表示され、キー操作を受け付けるようになりましたので、ディスクを入れて再生チェックします。









無事に再生するようになりましたね。


この機種はサービスマニュアルが入手できないので、トリマ調整はしない事にします。







最後にアンプ、スピーカーを接続して、総合試聴です。

良いですね。CD-Rも音飛びすることなく、サーチ動作もサクサクと動くので問題ないでしょう。





後1台で、CDPのカバレッジが50%超えますね。(爆)