本日の作業は昨日紹介したナカミチの630のメンテです。
出品情報には出力が出ないということでしたが、現在の状態を確認します。
1.チューニングダイアル用照明が不点灯
2.TAPE1/TAPE2、どちらもREC-OUTのL側の出力が出ない
となっていて、FM出力、プリ出力ともに出力がありました。何をもって出力が出ないとは知る由もありませんが、現時点では症状は軽いと思われます。
まずは1.のインジケータ系から着手します。
フロントパネルを外して、
(画像は基板を取り出した後です)
インジケータ基板を取り出しました。
切れているのはダイヤル照明用の2個だけですが、今後を考えて全交換しました。
ダイヤル照明の2個は、ブラケット付きのタイプでした。これは恐らく車の電装用でしょうね。同じものは無いので、ガラスチューブで下駄を履かせることで調整します。
続いて2.のREC-OUTを対処します。
録音セレクタ基板への接続コネクタをチェックします。
コンタクトがつぶれていますね。メーカー出荷後にメンテされた方が戻すときに無理やりに挿抜してコンタクトを押しつぶしてしまったのでしょうね。
慎重にコンタクトピンを引き出し、整形して基板を戻します。
その他の作業として、この年代のモデルに欠かせない作業としてコネクタのコンタクト部分の接点洗浄と接点オイルの塗布をすべてのコネクタの対して実施しました。
不具合箇所は完治しましたので、サービスマニュアルに基づいて調整します。
全体的に凡そ調整点はずれていなかったのですが、周波数ダイアルは100KHzほど高めになっていましたのでドンピシャに合わせました。
最後に、インジケータ部分の動作を紹介します。
[同調が高くずれている場合]
[同調が低くずれている場合]
[同調が合っている場合]
カセットデッキZX-7の録音アジマス調整もこのインジケータ方式です。
当時からこの表示方式が確立されていたのですね。