toby_Nakamichi’s blog

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ZX-5 le8tさん号修理

le8tさんから、ZX-5が動作せずということで預かり修理することになりました。
 
 
 
丁寧な梱包を開梱して、早速動作チェックします。
再生、早送り、巻き戻しなどボタンによる操作がすべて出来ません。。。(汗)
 
この機種もメカを取り出してメンテするのが良いですね。サイドのシャーシとリアパネルを分離してメイン基板を後ろにずらしてメカの後部にスペースを取ると、取り出しやすいです。
 
大体検討が付いています。クロックが適正周波数で無く正常に動作しないこともありますが、一応動こうとしていますので違いますね。念のためにクロック周波数を確認しコイル調整し規定値に合わせます。
ということで原因はリーフスイッチですね。
 
 
 
向かって一番手前のリーフスイッチの接点が酸化して導通せずでした。
消しゴムで酸化皮膜を剥いて、接点洗浄剤でクリーニング。
これでスイッチ操作を受け付ける用になりましたが、モード切替用モーターが動きが渋いので、シャフトを磨いてグリスアップで対処します。
テープの早送り、巻き戻しのトルクが弱いので、アイドラのゴムを交換します。
 
 
 
三協メカはナカミチオリジナルメカに比べてアクセスしやすいので、アイドラゴムの交換が楽です。
 
 
 
 
[交換後の早送り駆動トルク]
 
[交換後の巻き戻しトルク]
 
再生時のテイクアップリールのトルクを測る前にテープスピードを測定していたら、テープを噛み込みました。。。(泣)
 
クリーニングして、テープパスを調整しても、怪しい動きが取れません。
偏摩耗の可能性もあるので、ピンチローラーをテイクアップ側を含めて両方交換することにします。
 
[取り外したピンチローラー]
 
 
 
 
交換後に必須のテープパスの調整を実施して、噛み込みは解消されましたのでテープスピードを調整します。
 
 
ついでにワウフラを測定します。WTD RMSで0.022%、規格が0.024%以下ですからギリですがスペックインです。
 
基本的に正常動作するようになったので、サービスマニュアルに基いて調整作業します。
 
 
最後にタイラップで結束処理をし、トップケースを閉めて最終チェックを兼ねて試聴します。
 
 
ZX-5はナカミチZXシリーズの末っ子。このサイズで、3ヘッド、デュアルキャプスタン、ダイレクトドライブ、ピッチコントロール、バイアス調整と基本的にはこれで充分。お薦めの1台です。
 
これって、確かにっぱーさんのところにプレ企画で嫁いだブツですよね。
なぜ、le8tさんのところに?(爆)