前回のその1では、メカ部のメンテナンスが完了し、再生音が出ないところまででした。
音が出ない原因を調査しました。
出力されていません。。。
テスタで電圧を見ると-10Vで負電源側に張付いてます。オフセット調整がずれているようですね。サービスマニュアルでの調整では、±100mV以内とあります。規定内に調整するとオペアンプ出力から信号が出るようになりました。特別なTPは無く直接ICのピンを触るようです。(汗
若干の期待を込め、ヘッドフォンをつないで試聴すると、バリバリと凄いノイズです。しかもナローな音です。
ここで信号の流れを確認すると、
再生ヘッド-ケーブル-コネクタ-再生アンプ-コネクタ-マザーボード-ラッピングピン-ケーブルーメイン基板なのですが、マザーボートのラッピングピンがハンダクラックがあり、接触不良を起こしていましたので再ハンダしました。併せてマザーボートとのコネクタも再ハンダ。
私の再半田はハンダの追加ではなく、古い半田を取り除く→アルコールでフラックス除去→ハンダ→アルコールでのフラックス除去という手順なので時間が掛かります。中途半端な作業は後々問題となり原因特定が難しくなるので面倒でもやっとおくという考えによるものです。くすんだハンダよりきらっと光るハンダの方が綺麗だからといういう理由ではありません。(笑)
[話のヨコミチ ここから]
私のコンデンサ交換のポリシーですが(他の部品に関しても基本的に同じです)
・基本的に使われているケミコンと素性の近いもので交換する。
種類を変えない(セラコンとかフィルムコンなどに変えない)
汎用品をオーディオ用に変えない
高寿命型にしない
耐圧を上げない(変えない)
→全てリーク電流を変えないため
デバイスの特性込みで設計しているはずなので、設計時の音を極力変えないという考えからです。
※あくまでも私個人の考えです。。。
これ以上のオリジナルへのこだわりは耳が?ですから、自分には聞き分けることができないと思います。。。
[ここまで]
[PBアンプボード:コンデンサ、半固定抵抗交換、再半田後]
さらに出力ボリュームにガリがありましたので交換を実施します。
[PBアンプ・NR基板、RECアンプ基板、OSC基板、REC・NR基板を抜いたマザーボート基板を上部から]
ここまでたどり着くのにパズル的で少々手間取りました。出力ボリュームの後姿は見えますが、
取り外すにはまだ手数が必要です。。。
[新旧のボリューム]
前出の作業が完了したところで試聴します。
やっとノイズの無い音で再生することが出来ました。
再生ヘッドのアジマスなど未調整なのに、思った以上に良い音で少し感動しました。
この先、録音、オートキャリブレーション機能を復活ささえるために、コンデンサの劣化、コネクタ接触不良を取り払わないと、故障していた場合に原因究明が難しくなるので「電解コンデンサの全交換+再半田を実施することにします。何といっても、30年以上経っているのですから。。。
しかし、ボード数が多く、コンデンサは結構あります。。。