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DRAGON-CT修理(センサーアーム・リフターとトーンアーム・リフター)


 
久しぶりのDRAGON-CTの修理記事アップです。
 
でも今回は、DRAGON-CTの1号機でも2号機の修理記事ではありません。
 
では、3号機を入手したのでしょうか?
 
今回は、ブロ友さんの「白プリさん」が最近入手されたDRAGON-CTの修理をお引き受けすることになったのです。(ナカミチ・サービスでは修理不可機種)
先日の記事で白プリさんがナカミチ館にお越しになった事を紹介しましたが、この修理品を直接お持ち頂いたという訳でした。(笑)
 
大切な装置、ましてデリケートで破損しやすいレコードプレーヤーを養生、梱包して運を天に任せて配送業者に託すのはしたくないですから、隣県ということもあって自家用車で運んで頂きました。
運ばれてきた梱包状態を見れば、大切にされていることと、几帳面な正確であることがわかります。
 
さて、事前にご連絡して頂いている不具合症状は以下の2点。
 
1.サーチアームリフター動作不良
 下がるけど上がらない時や上がるけど下がらない等の症状が出る
2.トーンアームリフター動作不良
 アップ時はアームが多少跳ね上がる位の勢いがあり、ダウン時は、すとんと落ちてしまう
 
では、早速見ていきましょう。
 
 
1.の不具合はセンサーアーム用のリフターが固着しているのが原因でした。
 
対策として固着因子を取り除いて、新たにグリスアップすることで解消です。
 
 
続けて、2.のトーンアームリフターの速度超過?の原因はダンピング用シリコンオイルの消失でした。シリコンオイルを適正粘度、適正量供給してあげることで解消です。
 
この個体は修理シールが貼られていないので、製造後にメーカーメンテが一度もされていないと思われます。サービスマニュアルに基いて規定の調整を実施します。
 
 
コントロールボックスを分離、ボトムボードとトップボードの間に自作の下駄を介してリフトアップさせ、自作延長ケーブルで相互を接続します。
 
 
これをしないと調整ができませんから。
 
調整に先立って、開けた序でに持病の事前対策として部品交換を実施しました。
 
調整作業中、アブソリュートセンターサーチ機構のトップテーブルを移動させるアーム駆動ギアのギア鳴りが大きかったので清掃及びグリスアップで対処です。
 
無事に調整が完了したので、追加でワウフラッターを測定しておきましょう。
 
 
 
テストレコードで3KHzを再生します。
 
 
仕様はセンターサーチ後のワウフラは0.03%以下(WTD)のところ、測定値は0.021%で合格でした。(レンジはフルスケール0.03%)
 
 
 
最後に試聴して完了です。
 
状態として重症でなく、無事完治させる事が出来て良かったです。