toby_Nakamichi’s blog

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Z1000-FE108SOLの試聴会に行ってきました。

本日は、FOSTEXの10cmフルレンジ限定モデルであるFE-108SOLを使った音工房Zさんの新製品「Z1000-FE108SOL」の試聴会に行ってきましたのでレポします。

なお今回の試聴会は音工房Zユーザーに対して、2週間前にメールで案内が届きました。
8/5、8/6の2日間、10時-11時、13時-14時、15時-16時、17時-18時の時間割で第1希望から第5希望まで送り、私はラッキーなことに第1希望の土曜日最初の時間枠でした。

さて、工房は埼玉県草加市東武伊勢崎線谷塚駅から徒歩15分の場所にありました。



初めての場所なので、余裕をみて30分前に工房に到着。工房1Fの作業場では職人の方が作業をされておりました。

10分ぐらいすると、本試聴会に参加されると思われる方が、係りの方に案内されましてので一緒に入らせてもらいました。緊張しますね。(笑)

代表の大山さんにご挨拶とお名刺を戴いて、試聴室のある2Fに通されます。

ざっと20畳ぐらい広さでしょうか。凄く立派な試聴室です。



天井が高く(2.5-2.7mぐらい?)、リスニングポジション側の壁はライブそうな木材が貼られていますが、コンコンと叩いた感じでは中はデッドニングしてそうです。



床はフローリング。向かって右側壁面は生地で覆われた吸音材らしいものが一面に施されていますね。



またリスニングポイントの正面であるスピーカー後方は自社製品の木材の素材感が心地よい集成材音響パネル(Z103)が複数枚で囲われています。
これは我が家にも4枚ほど欲しいですね。(笑)


特別に試聴システムの紹介はありませんでしたが、前半はメーカーとモデル名不明ですがメモリープレーヤー、後半はパイオニアのSACDP(多分PD-30かPD-10のどちらか)、アンプはラックスマンのプリメインアンプでL-550AIIかと思います。スピーカー出力をORBのセレクタで、Z1000、B&W805、スーパースワン(FE-108Super)で切り替える様に接続されています。3列のラックの右側のみ使用。

さあ、定刻になって代表の大山美樹音さんの挨拶で試聴会が始まりました。

資料が配布され、会は進みます。

内容は

1)Z1000のコンセプト、開発の経緯
2)Z1000-FE108Sol、D101Sスーパースワン、B&W805の試聴比較
3)Z1000-FE108Solの試聴(音工房Zさん準備のソース)
4)Z1000の使いこなしテクニックを3つ紹介
5)参加者の持ち込みソースによる試聴
6)質疑応答、無響室及び工房内見学

なお、1)の開発の経緯については、WEBで一般公開されていない様ですし、4)は新製品の試聴とは直接関係する部分で無いのと、ノウハウ等である可能性がありますのでレポでの紹介は自粛します。
会員メールでは開発経緯が画像、データ入りで詳しく紹介されています。
ご興味のある方は、是非会員に。(笑)

では、2)の試聴比較からです。

最初のソースは音楽ではなく30Hzのサイン波(純音)を15秒ずつ、3機種を順番に。2順目は少し短めで同順で切り替えて比較試聴しました。
30Hzはハムより低くヴーという音なのですが、スピーカーの能率差を調整して比較したのですが、Z1000が一番音圧レベルが高いです。私の感覚ですが、805は3dBほど低く、スワンは30Hの上の高調波成分が発生し干渉して若干ビートも出ていた感じです。

続いて、この30Hzが含まれている音楽ソースを聴きます。
Trinity「Anyway you like it」を30秒ずつの2ローテ。
805はクラッシックが得意ということもあって破綻の無く再生しますが、超低音域に関してはZ1000が豊かです。個人的にはスーパースワンは中低音の100-200Hz付近の盛り上がりが耳障りというか気になって音楽に集中出来なかったです。

続けて3番目はきろろの「未来へ」。40秒ずつを同様に2ローテ。
この曲では、ボーカルのキャラクタを表現すべく高域でユニットの違いが良く判りました。FE-108SOLの10cmフルレンジ1発とは思えないスーパーツィーターが着いているのではと思う程の10KHz上が延びて、輪郭しっかりしたキレの良い出音が特徴的でした。

でも、ここまではまだZ1000の実力のほんの一部に過ぎなかったのです。

続けて3)の音工房Zさん準備による音楽でじっくりと音を聴きました。
805とスーパースワンは舞台袖に退避します。(笑)

1曲目は昨年の仙南オフで掛かったイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のライブ音源です。イントロの超低音のパーカションが炸裂です。。。
凄い、それでいてカッティングギターもエッジが綺麗に立ってます。鳥肌物でした。

2曲目は飛ばして、3曲目はウッドベースが中心の楽曲。
ウッドベースの小気味良いアタックと低域の響き、これまた素敵です。

4曲目はカーペンターズの名曲、トップ・オブ・ザ・ワールド。
録音はかなり古い曲なので、ナローなイメージを想像したのですが、瑞々しい歌声を聴くことが出来ました。

途中は割愛して、最後の9曲目は大序曲作品49[カンゼル指揮:シンシナティ交響楽団]です。例のカノン砲の迫力は圧巻でした。10cmフルレンジ1発でここまでの空気感を出せるのかと。試聴の音圧レベルが大体感覚的にピークで90dBSPLぐらいだと思うので体で音を感じることは出来ないと思いますが、かなり良い線だと思います。

さあ、お待ちかね。5)の参加者持ち込みソースの試聴です。

参加者4名の曲を順番に掛けていきます。

他の方はクラッシック、女性ボーカルということだったので、私が予め準備した5曲から2曲をその場で選択。

1曲目はTuck Andressの「Over The Rainbow」。
2曲目は虐めてみようということでMarcus Millerの「Jean Pierre」に。(笑)

1曲目のフルアコ・ギターのベースラインの低域のふくらみ、そしてアクセントとなっているフレットノイズが堪りません。108Solの特徴でもある、聴き疲れする高音のキツさギリ手前のラインと試行錯誤を重ねたエンクロージャーによって超低音から中低音に掛けて持ち上げることで、美味しい中域にスムーズにつながっているからに他なりません。

2曲目は20Hz以下の低域をカットせずに録音されたのではという思われるスピーカー殺しの楽曲です。マーカスミラーのベース音とともにスピーカーのコーンが目で見てはっきりとわかるぐらい振幅します。やわなスピーカーだと破綻して音が歪みますから。
ここでも量感たっぷりに低音が問題なく再生されてました。

ここまでで開始から1時間45分と予定時間一杯となりました。


[本格的な無響室]


[1F作業場]


[加工途中のZ1000]

最後は無響室と1Fの作業場の見学して試聴会は修了となりました。

いや、正直に言えばZ1000は欲しいです。

ただ、Z1000を迎えるとなると、スペース的にメインスピーカーとの入れ替えになります。このスピーカーはとても思い入れがありますので。。。
スペースが広くて、どちらも置けるのならば問題無いのですけど。(笑)

今年の暮れにこのZ1000の組み立てキットが少し仕様を変えて出るとのアナウンスがあります。元々自分はサブスピーカーを何台かで交換比較したいと思っているので、この組み立てキットが少しのサイズダウンしてリーズナブルな価格で出てくることを期待しています。(笑)

結局買わないのかいというオチで、レポは終了です。

最後まで、お読み戴きましてありがとうございました。

誰か買って貸してくれないかな。(爆)