本日の作業は先日入手したナカミチのカセットデッキBX-150(S)のメンテ作業です。
作業前のルーティーンとして毎回清掃を行っているのですが、この個体は筐体外側はそれほど汚れてはいませんでした。しかし、カセットリッドを開けてビックリ。
ものすごい綿埃りなのです。置かれていた環境を色々と想像してしまいました。
また筐体カバーを開けて、中も清掃したのですが、詳しくは記載しません。お察しください。(笑)
一通り清掃が終わって、やっと作業開始です。
メカを取り出して、メカのメンテです。
・フライホイール清掃
・キャプスタンベルト交換
・アイドラーゴム交換
・ヘッド清掃
・ピンチローラー清掃
・リーフスイッチ清掃
・各部グリスアップ
・各部注油
一通り、メカをメンテすると、メカは正常動作しました。
テープパスも問題無いので、サービスマニュアルに基づいて調整作業を実施しました。
調整中に問題発生。再生出力でR側のレベルが不安定です。調査すると、このモデルは録音、再生の切り替えにリレーを使っていますが、リレーを軽くコンコンとするとレベルが変動します。原因はリレーの接触不良ですね。
一般的なピン配列のリレーなので、迷わず新品に交換します。非密閉型なのでクリーニングしても、又接触不良になりますからね。
(左側:新品、右側:接触不良リレー)
問題解消しましたので、引き続き調整作業を実施します。
ワウフラッター規定内、周波数特性も20KHz±2dB(-20dB録音)に入りましたので、ヘッドを含めて良い状態になりました。
調整後の試聴テストです。
上級機に比べると、音の厚みは若干薄いですけど納得のナカミチサウンドですね。