本日の作業は先日入手したナカミチのCDプレーヤーである1000mb/iの修理です。
CDトレイのフロントカバーです。
このカバーはイジェクトボタンを押下するとモーターからカム、カムからワイヤーと伝達し、ロックが解除され、フロントカバーが重力で開きます。そしてカバーが開き切ったタイミングでマイクロスイッチがオンとなり、CDトレーが迫り出す仕組みになってます。そのフロントカバーはギアダンパーによりゆっくりとスムーズに開くのが本来の正常動作なのですが、入手時からパカッ、バーンという具合にギアダンパーが全く効いていない様な動きでした。
それで、正規サービスに修理を依頼したのですが、ダンパーの交換部品在庫が無いとのことで、その部分は修理されずに返却されたのです。
しかし、やっと入手する事が出来たモデルですから、どうにかならないかと思案してみることにしました。見なかったことにするのが、出来なかったんです。(笑)
上蓋を開けてみますが、まだ肝心の部分が見えません。。。
このモデルはサービスマニュアルが入手出来ないので、該当部位の到達まで悩みました。フロントパネルを外す事で、やっとアクセスできました。
該当部分のユニットを取り外します。
疑わしいギアダンパーを手で動かしてみましたが、かなりの抵抗があって、ギアダンパーの抜けは無さそうです。。。(汗)
それではと、ギアダンパーに繋がるギアを取り外してみます。
何と、ギアの歯が欠けていました。
必死にネットでギアダンパー、ギアを検索してみましたが、該当するパーツが見つかりません。専用パーツなんですね。。。
CA-70のウォームギア破損時に図面を書き起こして頂いた元ナカミチのNさんに相談して、自分で採寸し作図。図面をチェックして頂いて、プリアンプのCA-70の電動ボリューム中間ウォームギアを製作依頼した時と同じ業者に発注。
オリジナルのギアは成形品で、切削加工ではそのまま作ることが出来ませんので、切削加工可能な図面に修正して、製作してもらったのがこちらのギアです。
早速、出来上がったギアを組み込んでみます。
何とか勘合してそうです。
良かったです。フロントカバーがゆっくりと開くようになりました。
でも、ギアダンパーが壊れていなくて本当に良かったです。ギアダンパーなら、複数の構成パーツの作図、ダンピングオイルの粘度検討など、やることが多くて大変だったでしょうからね。