先日来、ナカミチのカセットテープ(OEM)を研究するために状態の良さそうなオールドテープ(未使用に近いもの)を入手しておりました。
ぼちぼち報告をさせてもらおうと思います。
[ナカミチのテープ(第三世代)]
以前、これと同じ構図の画を撮りましたが、その後SXIIの未開封品を入手出来ましたので更新です。(笑)
この実験の趣旨を大まかに言うと、ナカミチのOEMテープは果たして、TDKの何モデルなのかという事を知りたいという欲求です。ちなみに、カセットシェルのデザインが同一という事から、TDKであることは明白です。
その検証方法として、1000ZXLとT100(オーディオアナライザ)を使います。
1.OEMテープを1000ZXLのオートキャリブレーションし、設定を保存する。
2.比較するべくテープをオートアジマスのみ調整後、1の設定で録再し、周波数特性を測定。注)設定保存したOEMテープで測定すると当然ですが、フラットです。
3.2の周波数特性(入力レベル-20dB/20-20KHz)において±0.5dB以内であれば同一テープと判定。
で、今回は第三世代(1983年以降)の5種類のテープから、ノーマルテープの上位モデルであるEXIIを取り上げます。
このEXIIテープですが、手持ちのストックしているテープを探してみたところ、
まず見た目で、磁性体の色が明らかに異なる2タイプあることがわかりました。
念のため、測定してみると茶テープ版に対して、黒テープ版は20KHzでは5dBもレベルが高いのです。これは明らかに異なるテープですね。つまり2種類のテープを探すことになります。。。(汗)
EXIIは1983年以降ですから、TDK、1980年以降、ノーマルテープ、高グレードから当たりを付けて、OD(2代目、1981年)、AD-X(初代、1982年)を選択しました。
ODは磁性体が茶色ぽいです。
その結果、磁性体が茶色のEXIIはODと特性が一致。
磁性体が黒のEXIIはAD-Xと特性が一致しました。
途中、初代のOD、第二代のAD-Xも念のために測定してみましたが、一致しませんでした。
ということで結論は、
Nakamichi EXⅡ(茶) →TDK OD(第二世代、1981-1982年)
Nakamichi EXⅡ(黒) →TDK AD-X(初代、1982-1984年)
ということになりました。TDKのリリース年から、茶テープ版から黒テープ版にランニングチェンジされたと思われます。
近いうちに、その2も報告したいと思います。