toby_Nakamichi’s blog

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DRAGON-CTの再修理

先日白プリさんのDRAGON-CTを修理が完了して、引き取って頂いたのですが。
 
その数日後に対処したはずのセンサーアームリフターの動きが再び渋くなりセンターサーチ動作が不完全となってしまったとの連絡がありました。。。(汗)
 

 
出戻りのご対面です。
 
 
センサーアームリフター部分です。
 
真鍮のアウタースリーブに、インナーシャフトが上下することでセンサーアームのリフトアップ・ダウンを行っています。
前回の修理は動きが渋くなってましたので、このメタル間にあるグリースが固着したと思い、シャフトを抜き取って脱脂してシリコン系のグリースを薄く塗布で対処しました。もちろん動作チェックは行った時には問題なくスムースに動作しておりました。
 
で、今回動作チェックをするとやはり動きが渋くなってました。。。
どうやら、新しく塗布したグリースの粘度が高かったのが原因の様です。
対処としては、脱脂してミシン油を薄く塗布。スムーズに動作するようになりました。マニュアルには特に注油などの指示はありませんでしたので、デッキのピンチローラーアーム軸の固着時に使用しているシリコングリスを何も考えずに塗布してしまったのが失敗でした。(汗)
 
 
 
念のために裏側からアクセスして、構造の確認を行いました。
インナーシャフトの外側にスプリングがあり、シャフト下端にかましたEリングでそのスプリングをおさえてます。つまりスプリングの力でシャフトが下がっていて、シャフト下端先端をカムで押し上げて上下させてます。シャフトの動きが渋くなると、スプリングで下がらない➖センサーアームが下がらない➖センターサーチできないという流れです。
それにしても、このセンサーアーム廻りの設計はメカ、エレキ共に凄いと思います。
 
さて、センサーアーム廻りを分解したので、サービスマニュアルに基いて調整をやり直しております。
 
調整完了後、センサーアーム出力をDMMに接続し、センターサーチ中の電圧の動きを動画に撮ってみました。
 
 
センサーアーム出力(電圧)の偏移量がセンターずれの量になっているのですが、偏移量が減っていくのが判りますかね。
 
      最小-最大(V) 変位量(V)
1回目測定:2.031-2.051 → ±0.01
2回目測定:2.037-2.045 → ±0.004
3回目測定:2.038-2.044 → ±0.003
 
 
 
 
動作チェックをしばらく継続して、不具合の再発防止をしたいと思います。
白プリさんしばらくお待ちくださいませ。