昨日に続けて、582の修理です。
何とか無事にカセットリッドのロック解除ワイヤーの固定は出来ました。(嬉)
再生ボタンをポチッと。
ヘッドが上がり、キャプスタンローラーアームがピンチローラーにタッチする直前に速度を緩めてタッチします。テープへのダメージを低減する仕組みです。
ん、テイクアップリールが起動して直ぐに停止。
一難去ってまた一難です。(汗)
早送りでは充分なトルクがありますから、リールモーターとアイドラ関係は問題ないでしょう。また巻き取りリールによるシャットオフ検出パルスも正常に出ています。
再生の時のみの症状です。。。
制御基板のどこかに問題がある訳です。
回路図を見ながら検討します。
シャットオフセンサー基板からのリール回転パルス信号(橙)がトランジスタ(Q416)のベースに。そのトランジスタのコレクタにはFF/REW時(青)、PLAY時(赤)が接続されてます。つまりFF/REW時またはPLAY時にリール回転パルス信号が止まったときにC422が充電されてトランジスタ(Q417)がオンとなってシャットオフ信号が有効になるということです。
FF時には正常にシャットオフ信号が出ますが、PLAY時にはリールが停止しているにも関わらず出てません。
PLAY時にはQ416のコレクタに正電圧が掛かるはずですが、STOPからPLAYに移行しても0Vのままです。
PLAY信号をさらに追っかけます。
Q425のコレクタがPLAY信号で、ベースにモード検出VRが接続されています。
モード検出VRの電圧はPLAY時に負電圧、FFやREW時は正電圧になっています。
つまりPLAY時にQ425がオフになり、+12Vからコレクタ抵抗を介しての電圧となるわけですが、Q425のコレクタはほぼ0Vのまま。
オフ状態にならないQ425(2SC900)を取り外してチェックしてみます。
トランジスタでは無くなっているようです。(笑)
交換して確認します。
はい、PLAY時にシャットオフが出来るようになりました。
この後は、サービスマニュアルに沿って調整して作業完了です。
最後に音だしチェックを兼ねて試聴します。
ZX系のキレのある音では無くて、暖色系で68系の流れですね。
これはこれで良いと思います。