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Nakamichi 700ZXL 完結編?

この釣りタイトルは前回の6月に使いましたね。。。(汗)
 
前回は700ZXEと700ZXLの参考用にと入手したのですが、
定価で10万円の価格差があることもあり、メカ以外を除く回路は
共通部分は少なくて動作状態のリファレンスとして比較しながら
原因を特定するという目的を果たすことができませんでした。
 

 
なので、これは同じ700ZXLの2台目です。しかしこれも再生できないジャンクですので
動作させて比較するという目的を達成することができるのかは未知数でした。
ただし、ABLEの基板が生きていればという望みを託したわけなのです。
ひとまず、再生できない原因を探ります。

確かにLINEアウトからの信号がありません。
出力からずっと追っていき、再生ヘッドに接続されたヘッドアンプに到達してしまいました。
再生ヘッドから信号を入力が高インピーダンスのFET(ペア)で受けてオペアンプで差動増幅していますが、オペアンプの出力が出ていません。
オペアンプを良く見ると足が真っ黒でした。トランジスタで良くあるエレクトロマイグレーションですね。交換して出力確認OKとなりました。
 

 
出力が出るようになりましたのでサービスマニュアルによって調整を実施します

再生出力の調整で、問題発生です。400Hzで基準出力レベルに調整後、1KHz及び15KHzにてヘッドのアジマス調整するのですが、左CH側が15KHzのレベルが4dB低いのです。2dB程度だったらOKだと思うのですが4dBは大きすぎると思います。再生ヘッドの劣化と判断して、部品取りに入手した581から移植することにします。
 

 
この場合でもヘッドを含めてメカが同等品であるので交換も無加工で載せかえることができる点が良いですね。もちろんパスの調整はやり直しが必要ですが。。。
今回ヘッドの交換作業は初めてでしたが、スプリング付きのスクリュービスを外すとヘッドがベースごと取れる構造になっていて交換も楽でした。
 
全ての調整後、700ZXL 1号機にABLEの制御基板を入れ替えてみました。
それによりABLEの調整ができること判りました。ABLEの制御基板以外の録音、信号発生、録音ドルビー、再生の4枚がNGだったら良かったのですがね。ABLE制御基板の信号を追っかけることがオンボードでは難しいので、IC・トランジスタ、コネクタを含めてほとんどの部品交換したのですが。。。改めてこのボードがNGとわかってちょっとがっかりです。

ABLE制御基板の故障原因を調査するためには2階建て用の延長基板を作るだけではなく、多CHのロジックアナライザなども必要なので残念ですが、一号機はひとまずお蔵入りすることにし、二号機をラックインし常用することにします。

でも今までで一番手をかけて思い入れもあるので、いつか一号機も復活させたいと思います。