700ZXL ついに完成か?
実は・・・
これは、700ZXEなのです。
混乱されたかもしれませんが、これは、現在修理作業中の700ZXLとは別の物です。
700ZXL重症の場合の保険、参考に別途入手していたものです。
ただし、当然ながらこの700ZXEもジャンク品で要修理品です。
今回は、700ZXLの修理の合間に700ZXEを修理しました。
まず最初に動作チェックしました。
電源オンすると必ず再生しようとします。。。
タイマースイッチはオフになっていますので、スイッチからメインボードへの配線を確認するとGNDが取れていません。ラッピング端子のハンダ割れが原因でしたので再ハンダ対応しました。
勝手に再生することはなくなりましたが、再生してもテープが廻りません。
確認するとピンチローラーのキャプスタンへの接触が弱いと思っていたら、再生してもピンチローラーが
全く上がらなくなりました。シャフトの固着が起きました。作業に障害となるヘッド廻りを取り外して、固着したピンチローラを何とか取り外すことが出来ましたので、古いグリスを脱脂してグリスアップしました。
テープパスの粗調整 を実施後に動作確認します。
これで良いかなと思いきや、再生してすぐに停止します。。。
テイクアップ側のシャットオフディスクを駆動するゴムベルトが伸びスリップしてシャットオフするのが原因でしたのでベルト交換を行い動作はOKです。
何とか、再生できるようになったので、
・テープパスの調整
・再生ヘッドのアライメント調整
・再生出力レベル調整
・再生スピードの調整
続いて録音動作のチェックです。
録音レベルが低くて、テープ種類毎の録音レベル調整ができません。
録音ができるようになったので、
・録音ヘッドのアライメント調整
・録音レベル調整(各テープ別)
・録音バイアス調整(各テープ別)
ということで
オートキャリブレーション(ABEL)を実行するもエラーで停止。(やっぱりすんなりは行きません。。。
各部をチェックすると400Hz、15KHzのテストトーンが出ていません。
信号を追っていくと、こちらもオペアンプが劣化により出力されなくなっていましたので、交換しました。
[劣化したオペアンプ]
テストトーンが出るようになったので、再びオートチューニング(ABLE)すると正常に動作するようになりました。
オートチューニング動作(youtube)
最後におまけでワウフラを測定してみました。
テストテープはTEACのMTT-211(3150Hz)
測定値はというと
ワウフラは0.025%でした。カタログスペックは0.04%以下ですから、スペック内に収まっています。
メカの調整、走行系はまずまずというところでしょうか。
700ZXLの研究用に入手した700ZXEですが、回路的には近いものの、内部レイアウト・基板パターン共に共通部分はありませんでした。(調整に治具も不要)しかし修理のアプローチは参考になると思います。
700ZXLの修理作業に戻らないと。。。